私のスマホに、日経新聞から通知が来た。
「日経平均、2,000円安」
わざわざ知らせてくれなくていい。
こちらは、画面を見ながら震えている。
11月4日。
米中間選挙の開票が進み、民主党の優勢が伝わると、日経平均は崩れた。
下げ幅は、一時3,000円を超えた。
6万円割れが、目の前まで来た。
この世の終わりだと思って、株をぶん投げた人は多かったと思う。
私も、そうしたかった。
でも、売らなかった。
それどころか、買った。
ぼろぼろになった体を引きずりながら、前に進んだ。

── 本日のまとめ(先に結論) ──
| 項目 | 結論 |
|---|---|
| 日経平均 | 62,188.63円(-893.23円/-1.42%)。一時3,000円超安から戻す |
| TOPIX | 3,895.38(-34.90/-0.89%) |
| 日経半導体 | 3,544(-144/-3.90%) |
| 下げの理由 | 米中間選挙で、AI関連の規制に前向きとされる民主党の優勢が伝わった |
| 私の判断 | 数字が悪くて下がったのではない。だから売らずに買った |
| 私の売買 | 日経レバを信用で30株、東京電力1,500株、楽天100株を買う |
| 夜の先物 | 日経先物(ミニ)63,365円(+1,015円)。下ヒゲをつけて戻した |
── 何が起きたのか:選挙で「AIのルール」が変わるかもしれない ──
| 指標 | 終値 | 前営業日比 |
|---|---|---|
| 日経平均 | 62,188.63 | -893.23(-1.42%) |
| TOPIX | 3,895.38 | -34.90(-0.89%) |
| グロース250 | 769.27 | -4.43(-0.57%) |
| 日経半導体 | 3,544 | -144(-3.90%) |
| 日本国債10年 | 2.820% | ─ |
※4日19時53分時点のボード表示。
日本時間の4日、米中間選挙の開票が進んだ。
上院・下院ともに、野党の民主党が優勢だと伝えられた。
一部の報道では、民主党が上下両院で多数派を取り戻したとも伝えられている。
なぜそれで、日本株が売られるのか?
報道で挙がっている理由は、データセンターである。
米国では、AI用のデータセンターが大量の電気を使い、電気代の高騰が問題になっている。
民主党は、データセンターの建設を規制する方向に動くのではないか。
そういう見方から、海外の投資家がAI関連株を売った。
データセンターがたくさん集まるテキサス州やオハイオ州の州知事選の結果も、建設に直接影響すると見られている。
超訳すると、こうなる。
AIという工場を建てる土地のルールが、変わるかもしれない。
まだ変わったわけではない。
変わるかもしれない、というだけで売られた。
── もうひとつの重荷:キオクシアとアップル ──



選挙のほかにも、悪い材料が重なっていた。
| 銘柄 | 何があったか(報道ベース) |
|---|---|
| キオクシア | 先週末の決算で業績見通しが市場予想に届かず、失望売り。一時、株式分割考慮で4月13日以来の1万円割れ |
| アップル | 10〜12月期の売上の伸びが鈍る見通し。3日の米国で2%近く下落 |
| 村田製作所・TDK・太陽誘電 | アップル向けの電子部品株として売られた |
アップルの株が下がって、日本の部品メーカーが売られる。
リンゴが落ちると、リンゴの木の下にいる人まで痛い。
一方で、アドバンテストなどは決算が市場予想を上回っていた。
業績が伸びているAI株にとっては、押し目になる可能性もある、という声も出ている。
足元の株安は短期の投資家の売りが主導している面が強い、という指摘もある。
── 私が売らなかった理由:「TACO」を思い出した ──



日経平均が3,000円下がっているとき、私は考えた。
この下げは、何かの数字が悪くて起きているのか。
決算が崩れたのか。
景気の指標が悪かったのか。
違う。
「選挙の結果で、ルールが変わるかもしれない」という、人の気持ちで下がっている。
そこで、ある言葉を思い出した。
TACO。
「Trump Always Chickens Out」の頭文字で、「トランプはいつも最後には引く」という意味の、市場の合言葉である。
もともとは関税の話で広まった言葉だが、今年は中東情勢でも、さんざん振り回された。
強い発言で相場が崩れる。
あとで態度がやわらいで、相場が戻る。
それを何度も見てきた。
人の気持ちで動いた相場は、大きく下がっても、そのあと大きく戻ることがある。
だから、売らなかった。
瀕死の重傷だったが、むしろ買った。
── 4日の売買 ──
| 銘柄 | 取引 | 数量 | 単価 |
|---|---|---|---|
| NF日経レバ(1570) | 信用新規買 | 30株 | 59,976.6円 |
| 楽天グループ(4755) | 現物買 | 100株 | 609.3円 |
| 東京電力HD(9501) | 現物買 | 1,500株 | 440.2円 |
日経レバは、信用で30株。
1株あたり、6万円を切ったところである。
東京電力は、現物で1,500株。
「データセンターの電気代が高い」という話で相場が崩れた日に、電力会社の株を買っている。
狙ったわけではないが、話の筋は通っている。
── 結果:日経レバは、とんでもない下ヒゲ ──



結果は、予想どおりの展開になった。
日経平均は、一時3,000円超安から戻して、終値は893円安。
下げ幅の3分の2以上を取り戻した。
日経レバのローソク足には、とんでもなく長い下ヒゲがついた。
下ヒゲとは、一度大きく下がったあと、買い戻されて上に戻った跡のこと。
地面に穴を掘って、そこから這い上がってきた跡である。
私は、その穴の底のあたりで買っていた。
夜の日経先物(ミニ)は、63,365円で1,015円高。
米国のダウの先物も、1.44%高。
恐怖指数のVIXは、12.30%下がった。
世界中が、少しだけ落ち着きを取り戻している。
── ただし、自分に正直に ──
今日は、当たった。
下がった理由を考えて、数字ではなく気持ちで下がっていると判断して、底のあたりで買えた。
10月の私には、できなかったことである。
ここで、自分に一つだけ言っておく。
買ったのは、信用取引の日経レバだった。
今朝まとめた10月の結果発表で、こう書いた。
信用取引の株を、増やす前に一度止まること。
今日は止まらずに増やして、たまたま当たった。
理由のある判断だった。
でも、もし選挙の結果が「規制が本当に始まる」という話に進んでいたら、穴はもっと深かった。
当たった日こそ、外れた日の自分を想像しておきたい。
── 米国株(3日)と、夜の様子 ──
| 指標 | 値 | 前日比 |
|---|---|---|
| ダウ平均(3日終値) | 51,786.72 | -197.26(-0.38%) |
| ナスダック総合(3日終値) | 25,372.01 | +207.65(+0.83%) |
| 半導体指数(SOX・3日終値) | 10,600.40 | +272.07(+2.63%) |
| サンデーダウ(CFD) | 52,534 | +747(+1.44%) |
| 恐怖指数(VIX) | 18.26 | -12.30% |
| 米国債10年 | 4.933% | ─ |
| ドル円 | 158.476円 | ─ |
| 原油(WTI) | 95.220ドル | -2.54% |
| 金(ゴールド) | 4,042.45ドル | +3.49% |
3日の米国は、選挙の結果を待つ様子見だった。
売られすぎていたAI・半導体株には、買い戻しが入っている。
原油は2.54%安。
中東の不安は、今夜は少し静かである。
そして、金が3.49%高。
月の初めの積立の記事で「金は助けに来てくれなかった」と書いた。
今になって、少しだけ来てくれた。
── 明日に向けて ──
選挙の結果は、まだ全部は出そろっていない。
データセンターのルールが本当に変わるのか、変わるならどこまでか。
それが分かるのは、まだ先である。
相場は、それまで「かもしれない」で揺れ続けると思う。
私は今日、その揺れの底で買えた。
明日は、その揺れの上で売れるかどうか。
買うのと同じくらい、売るのも上手くなりたい。
※本記事は私個人の投資記録であり、特定の銘柄や金融商品の売買を推奨するものではありません。選挙に関する内容は報道に基づくもので、特定の政党や候補への評価を含むものではありません。数値は記事作成時点で確認したものです。投資の最終判断は、各自の責任で行うものです。








